ハンギョレ 9月19日付
日本の“安倍饅頭”無くて、売ることが出来ない!!
安倍晋三総理が、去る12日突然辞意を発表した後、“無責任だ”と言う非難が強く起こっている反面、彼をモデルとした商品である“晋チャン饅頭”は、むしろ羽が生えるように売れている。
特に主要販売所である、東京の靖国神社内の売店には、参拝客たちが“総理職から公式に退任すれば、無くなる商品じゃないか”と、記念として求める人々が長蛇の列を作っていると神社関係者らが18日伝えた。
安倍総理をテーマに作った、晋ちゃん饅頭がはじめて出て来たのは、去年9月、彼が総理に就任したのと同時だった。
当時のブランドは、「誕生、晋チャン饅頭」だった。晋チャンは、安倍総理の名前の“晋三”の最初の字から取ってきたもの。饅頭を入れた箱には、安倍総理の戯画が描かれている。
しかし、安倍総理の人気が衰えると共に、晋ちゃん饅頭の販売量は急減した。ついに、去る7・29参議院選挙で、安倍総理の自民党が惨敗して、売り出しも最悪となった。
ここに、商品の企画社である東京物産企画社“大藤”の大久保俊男社長は、新製品販売を通して雰囲気の反転に出た。“この月になって、販売に入る新しいブランドは、「負けたらいかん晋チャン饅頭」だった。”
今月初めになっても、この饅頭は一日120箱程度しか売れなかった。しかし去る12日、安倍総理が辞意を発表したあと、注文が殺到した。17日だけでも、総計1900箱が売れ出したと会社側は明らかにした。
大藤側は、次の総理が就任する25日以前までは、晋チャン饅頭を販売する方針だ。靖国神社以外にも安倍総理の故郷である山口県や、東京の他の土産品店でも晋チャン饅頭を探す人達が増えている。
大久保社長は、“安倍総理が好きでない人も、記念にして買うようだ”とか“福チャン(福田康夫前官房長官)ダンゴなどの、後続ブランドを考えているが、まだ誰が、後任の総理になるかどうかが確かではなくて、悩んでいる”と言った。(訳 柴野貞夫)
解説 昭和29年創業の、従業員15名、資本金5000万の、小さな菓子を中心としたおみやげ卸店“大藤”は、時局や話題の人をブランドにした土産商品の開発で話題を作っている。ホームページには、すでに底が見えた、晋チャン饅頭の紹介は無い。代わりに麻生太郎の“太郎せんべい”がある。しかし利益追求のための企業努力は理解できるが、権力の欺瞞者たちの実態を親近感で覆い隠すお土産饅頭は、いただけない。作るなら、“晋ちゃんババ抜きカード”くらいにしてほしい。
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